4前回、広島に行った時に思い出した小学三年生の時に亡くした友達。
何年ぶりだろう・・・申し訳ないという思いとまた出会えた喜びでいっぱいだったが、まだ名前が思い出せなかった。
家路に着いたらすぐに卒業アルバムの写真を見たが、名前は載っていない。
それからモヤモヤした日々を送る事になる。
そんなある日、私の大好きなアーティスト、Dir en greyのライブDVDが発売され、しばし楽しんでいた。
前々から知ってはいたし、シングルで購入するくらい好きな曲だったが、その1曲が私の魂を揺さぶる事になる。
ain’t afraid to die
もちろんこの曲は知っていた。シングルのみでしか発売されておらず、神秘的でありながら貴重な1曲。ベストアルバム「DECADE 1998-2002」が後に発売するまで知らなかった人も多かったのではないか?
この曲をライブバージョンで聴けるのが【FROM DEPRESSION TO________[mode of 16-17]】だ。
シングル、ベストアルバム、ライブと違った表現の仕方をする、ボーカルの京さん。
私は間違いなくこのライブバージョンが好きだ。初めて見た時、鳥肌が立った。
自然と涙が出てきた。魂に訴えかけるような歌声だった。
何回もリピートして聞いた。DVDがすり減るんじゃないかってくらい。聞けば聞くほど、見れば見るほど感動が更に上書きされていくのだから本当に凄い。
私は曲というものすべてに対して何を思って作ったのかはあまり興味がなく、最初に聞いたインプレッションから感じた自分の想いを大事にしています。何回も聴いて、私の中で想いが固まったあとに意味などを調べたりしています。
この曲をシングルで初めて聞いた時の印象は"愛する人を亡くした青年の痛すぎる心を表した曲”
何回か聴くうちに亡くなった彼女が彼を想っている曲だと思うようになったが、それは今回はおいておく。
メロディは悲しく切なく、まだ現実を受け止めきれない虚無感を美しい旋律で作り上げている。
もし大切な人を失った事がある人ならその人の事を思い出してしまうような曲。
実際、私は亡き友達を思い出す。
私は心が揺れやすい所があるから、この曲を聞けたり聞けなかったりするが、このライブバージョンでは少し違った感情が芽生えた。
「泣いてるの?許して」と聞こえた
"今年最後の雪の日"の歌詞の前に京さんが、おそらく「ain’t afraid to die」と言った。
リスニングの酷さかもしれない。私には「泣いてるの?許して」と聞こえてた。
その時、私の記憶が走馬灯のように駆け巡った。そう、今まで長々書いてきた人生回顧録の記憶だ。
ず~っと心にしまっておいた記憶。誰にも言えなかった悲しい記憶達。
ああ、私、ずっと苦しかったんだ。心が泣いていたんだ。
頭の中で、生まれてきたときから今までの記憶がパズルのようにカチッとハマった音がした。何と言葉で表現したらいいか分からず涙を流す事しかできなかった。そんな私に語りかけてくれた。
「泣いてるの?許して」
目の前に居たのは、小学3年生のままの友達だった。申し訳なさそうにこちらを見ていた。
まるで早くに死んでしまってごめんと言っているかのような目だった。
「いや、ほんとにそうだよ」と少し苦笑い。
でも嫌だ。君にそんな顔をさせたくない。
君の事を中途半端に覚えている私に腹がたった。生きていて、嫌な事があったからってパニックを起こして君を一時的にも忘れるなんて。許してほしいのは私の方だった。目を閉じて、もっと深く君の事を思い出してみた。
あ・・・・・君は・・N君だ。
確かな証拠は無いし、下の名前は思い出せないけど、君は間違いなくN君だ。
そう感じて目を開けた時、N君は私に沢山のスノードロップの雨を降らせて消えた。
消えかける前の一瞬、君は優しく笑ったような気がした。あの時のように。
人生の転換期に拾う花~四度目~
これで四度目。N君からは二度目。拾った花は
スノードロップ
花言葉は
「希望」「慰め」
私が人生に少し焦りを感じて悲観していたからだろうか、きっと慰めに来てくれたのだろう。
ごめん。辛いのはN君の方なのに。
穏やかに眠っていたのに起こしてごめん。そんな悲しい表情をさせてごめん。
沢山のごめんと共に、もう二度と君と死ぬまでは会わないと誓った。
もう二度と君の事を忘れないから。
人生は生きている限り無限の可能性を秘めている事を頭ではなく、心に刻めたから大丈夫。
未来に向けて希望を持って生きていってほしいと受け取ったよ。
ありがとう。
もうゆっくり寝ていいよ。
まとめ
ライブバージョンのain’t afraid to dieからは、京さんの表現力もあってか、悲観しているような曲に聞こえなかった。歌詞の中の青年も前を見て歩き出した気がした。だからだろう、N君の事を思い出せたのは。この曲が、私の中で希望の歌に変わった瞬間だった。
この日から私の性格も少し変わった。
人の目を気にしなくなった。なんて思われていようがどうでもよくなった。病気でも楽しく生きようと思えた。何事にもチャレンジしたいと思うようになった。
これから失うものが多くなる年齢に差し掛かってきて、それに怖さではなく、受け止める心構えが出来た。
つまり超プラス思考人間になった。
年をとるたびに成長していっていると確信している今日この頃。それもDir en greyとain’t afraid to dieという曲に出会えたからだと思う。
この曲についての紹介はまた別の記事で紹介したいと思う。
人生を変える曲ってホントにあるんだなぁ。出会えてよかった。
ありがとう。
この記事で紹介した曲についてはコチラのから↓
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重低音でメロディアスな曲調で、心の痛みを表現してくれる唯一無二のアーティスト、「DIR EN GREY」(以下略:ディル)。 私の大好きなアーティストであり、人生をも変えるキッカケを作ってくれた。 今回はそんな尊敬もするバンドの名曲達を恐縮ながら紹介させて頂こうと思う。 取り上げるとキリがないので私の心に沁みついている曲をご紹介します。 亡き友との思い出の曲「ain’t afraid to die」 実際に友達と聞いたという訳では無くて、この曲を聞くとその子の事を思い出す曲です。 詳しくは前回の記事で書い ...